インバウンドマーケティング(Inbound Marketing)とは、ホームページやブログ、電子書籍(eBook)、ニュースリリース、フォーラム、動画などのコンテンツをWebで公開し、検索エンジンの結果ページに上位表示(SEO)されたり、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で共有・拡散されるような取り組みをすることで、見込み顧客に見つけてもらい、自社や商品・サービスに興味を持ってもらえるように仕掛けるマーケティング手法です。
現代の消費者・購買者の行動様式に合わせた新しい概念です。
インバウンドマーケティングが注目される背景にあるのは、人が何かを知る情報行動の変化です。
以前は、テレビCMや新聞・雑誌広告などのマス広告、テレマーケティングやダイレクトメールなどを通じて情報を取得するということが主な手段でしたが、現代は自ら検索して何かを調べたり、ソーシャルメディアの話題に注目するようになっており、人々が能動的に情報を探すようになっています。
旧来のマーケティングは、企業から売りたい相手に向けて押し付けるアウトバウンド(外側に向かう)型でしたが、デジタル時代の消費者・購買者は、情報過多の環境で生活や仕事をしており、押し付け型のマーケティングメッセージを避けるようになっています。
これに対しインバウンドマーケティングは、消費者・購買者がWeb検索や商業メディアの閲覧、SNSでの交流など、自分の興味や関心にもとづいて自発的に行動し、その結果、自分に役立つ情報として企業のマーケティングメッセージを受け取ります。そのため、興味を持った相手が自ら企業の方にやってくることを、インバウンド(内側に向かう)と呼んでいます。
「見つけられる」ためには、SEOはインバウンドマーケティングの中でも重要な手法です。
購買に近い人に対してキーワードを選びランディングページを設置していくのが従来のSEOの傾向ですが、インバウンドマーケティングの場合は見込み客も対象とするので、購買に至るまでの前段階での適切なコンテンツを仕込み、キーワードも選ぶ必要があります。